韓国人ユーチューバーの発言が、思わぬ波紋を広げています。
日本語で語られたその内容が、なぜ韓国社会に強く反応され、逮捕の話題にまで発展したのか。
背景には、メディアと政府、そして言葉の“境界線”をめぐる静かな緊張が見え隠れしています。
韓国人ユーチューバー逮捕とは?
最近SNSやYouTubeでよく見かける「韓国人ユーチューバーが逮捕された?」という話題。
タイムラインにも「え、誰が?」「また韓国で言論統制?」なんてコメントがあふれていますよね。
話の中心にいるのは、日本でも人気急上昇中の韓国人ユーチューバー・デボちゃん。

日本語で韓国のニュースや社会問題を発信している彼が、ある動画をきっかけに“フェイクニュースを流した”として韓国のメディアから一斉に批判を受けました。
そこから事態はどんどん大きくなり、「逮捕された」といううわさまで飛び交うようになったのです。
でも、ここが大事なポイント。
2025年11月9日時点で、デボちゃんが実際に逮捕されたという事実はありません。
ただ、警察が事情を聞くなど“捜査対象になった”のは本当のようです。
ではなぜ、「逮捕」という言葉だけが独り歩きしてしまったのか?
きっかけは韓国のテレビ局が連日、彼を「嫌韓ユーチューバー」として報じたことにあります。
ニュース映像では顔写真がそのまま映され、「外国に韓国の悪いイメージを広めた」とまで言われました。

これを見た人たちが「もう捕まったのでは?」と勘違いしたわけですね。
しかも、韓国の報道ってちょっと演出が強め。
まるでドラマのワンシーンみたいに編集されることもあって、見ている側が“事件化”していると錯覚してしまうんです。
だからこそ今回、「デボちゃん逮捕」のニュースは一気に拡散。
そして注目すべきは、デボちゃんが韓国人で、日本語で発信していること。
韓国国内では珍しく「日本が好き」と公言している若者でもあり、日韓の橋渡し役のような存在でした。
そんな彼が批判の標的になったことで、「やっぱり韓国では自由にものが言えないの?」という声が日本でも広がっているのです。
この騒動は、単なるYouTuberの炎上ではない。
国の“空気”や“世論”が透けて見える、かなり深いテーマを含んでいます。
次では、いったいデボちゃんがどんな発言をして問題になったのか、その核心に迫っていきましょう。
デボちゃん炎上と言論統制
では、デボちゃんはいったい何を言って炎上したのでしょうか?
「ただの情報ミスでしょ?」と思っている方もいるかもしれませんが、実はちょっと根が深いんです。
デボちゃん、韓国で炎上
事の発端となったのは、彼が10月22日にYouTubeチャンネルで発信した内容。
動画のタイトル「最近ビザなしで韓国に入国した犯罪者中国人達の殺人と臓器売買問題がやばい」
- 「下半身だけの遺体が37体見つかっている」
- 「未公開で捜査中の事件が150件」
- 「失踪者が8万人」
など、かなりショッキングな内容を語っていました。
さらに問題視されたのが、「中国人観光客の増加が治安悪化の一因になっているのでは?」という発言。
これが政府やメディアの逆鱗に触れてしまいました。
デボちゃんは、こうした発言を具体的な事件を挙げて主張したものの、一部デマと指摘された程度だったのですが……
韓国の大手テレビ局が「フェイクニュースだ!」と一斉に報道し、雰囲気は一気に“炎上モード”へ。
そしてここで、ある数字が影響力の大きさを物語ります。
彼のチャンネル登録者はなんと96万人超え。
1つの動画が何十万回も再生されるため、その発言の影響力は相当なもの。
ネットで話してるだけ…と思っていたら、実際には“世論を動かす存在”だったわけです。
こうなると、国家の側も黙ってはいられない。
メディアは連日、「嫌韓YouTuberが虚偽情報を流している」と報道し、警察は動き始め、ついには“捜査対象”にまで発展。
一部のニュースでは顔出し報道までされ、「逮捕間近」とのうわさまで流れました。
デボちゃんのYouTube見たからハングルで検索してみたけど、下半身だけの遺体のニュースは実際に報道されてた
— シロヤギさん (@aWic87zpIws7qa5) November 6, 2025
「韓国で下半身だけの遺体37体発見」と主張…日本で活動する登録者96万人のユーチューバーを韓国警察が捜査(中央日報日本語版)のコメント一覧 – Yahoo!ニュース https://t.co/gjo3cwTDVx

でも、ここで疑問です。
もし本当に事実と違っていたのなら、冷静に訂正すればよかったのでは?
正確な情報を出して、誤解を正す――それが本来のメディアや政府の役目のはずです。
ところが今回は、「発言の内容」よりも「発言の影響力」や「発信者の立場」が問題視されたように見えます。
つまり、「何を言ったか」よりも「誰が、どれだけの人に向けて言ったか」が炎上の火種になったわけです。
まるで、「影響力がある人は自由に発言しちゃダメ」と言われているような。
そんな空気、ちょっと怖いですよね。

言論統制
”言論統制(げんろんとうせい)”とは、かんたんに言うと「権力のある者が人々の表現を制限すること」です。
韓国では近年「言論の自由」が揺れていると言われています。
特に、政府の方針に反する意見を言っただけでバッシングを受けたり、捜査対象になったりするケースも( ゚Д゚)
今回の件も、「国が気に入らない話を力で封じる」という印象を持った人も多いのではないでしょうか。
視聴者の多くは、デボちゃんの発言を“100%正しい情報”として受け取っていたわけではありません。
むしろ、彼のキャラクターや語り口が好きで見ていた人も多いはずです。
たとえば、政治バラエティを観るような感覚で。
にもかかわらず、メディアや政府がここまで強く反応したのはなぜなのか。
次の章では、もっと深く掘り下げてみましょう。
今の韓国社会の“空気”、そして政府とメディアの微妙な関係が見えてくるかもしれません。
韓国メディアと政府の裏側
デボついに警察沙汰になってる…..
— セモ(幸せな韓国人) (@Polandball_2003) November 5, 2025
いいぞもっとやれ👍👮 https://t.co/IFgGywPIki
ここで気になるのが、なぜここまで大きな騒動になったのかという点。
「たかがユーチューバーの発言じゃないの?」
正直そう思った人も多いのではないでしょうか。
でも、そこには韓国社会ならではの“空気”と“メディアと政府の関係”が色濃く影響しているんです。
外国からのどう見られているか
まず前提として、韓国はとても“外からの目”を気にする国です。
とくに日本やアメリカなど海外に対して、「自分たちがどう見られているか」を非常に意識しています。
いわゆる“国のイメージ”は、国民の誇りや政治的安定にも関わる、超重要なポイントなんですね。
そんな中で、韓国人のユーチューバーであるデボちゃんが、日本語で韓国の治安や社会不安について発信。
しかも、視聴者の多くは日本人や海外在住者。
いわば“韓国の裏側”を世界に向けてさらした形になってしまったわけです。
実際、今回の報道では、複数のメディアが「韓国のイメージを傷つけた」と繰り返し指摘していました。
中には、「国益を損なった」とまで報じるケースもありました。
つまり、“事実がどうだったか”よりも、「国のメンツが傷つけられた」と感じたことのほうが深刻だった。
その感情が、韓国メディアを一斉に動かしたのだと思われます。
メディアと政府の距離感
さらに背景には、韓国メディアと政府の距離感の近さも見え隠れします。
もちろん、すべてのメディアが政権に従っているわけではありません。
でも、韓国では政権が変わると、報道の雰囲気やトーンがガラッと変わるのはよくあること。
特に今の政権は、“海外からの評価”をかなり重視しており、イメージ管理には非常に敏感です。
そのため、外国語で発信され、かつ影響力のある情報は、時に“国家的リスク”として扱われてしまうことがあります。
言い換えれば、「これはまずい」と思った瞬間に、メディアと政府がセットで動く体制ができているということ。
演出力
もう一つ、忘れてはいけないのが、韓国メディアの“演出力”です。
報道の仕方がとてもドラマチックで、時にはバラエティ番組のような演出すら感じることもあります。
過激なBGM、切り抜かれた発言、目立つテロップ……見た人が「これはヤバい!」と思うように仕上げられているんです。
今回のデボちゃん報道でも、センセーショナルな部分だけを切り取って放送するなど、「本当にそこだけ?」と感じる内容が目立ちました。
これでは“報道”というより“断罪ショー”に近い印象を持つのも、無理はありませんよね。
加えて、若者を中心に「今の体制に違和感がある」と感じている層が増えていることも、政府の焦りにつながっているのかもしれません。
その矛先が、“発言力のある個人”に向く構造が出来上がっているとも言えます。
でも、今の時代、受け取る側も変わってきています。
情報をそのままぜーんぶ信用する!
って人よりも、自分で調べたり、比較したりして考える人も多いですよね。
だからこそ、こうした“力づくの抑え込み”には、逆に不信感を覚える人も出てきています。
デボちゃん騒動は、単なるSNS炎上ではなく、メディア・政府・世論の関係が浮き彫りになった出来事でもあります。
「情報の自由」と「国家の立場」――この2つのバランスは、これからますます重要になってきそうです。